バッテリー構造と各部の役割

より深く自動車バッテリーを理解する為のバッテリー構成部品とその役割について

■バッテリーの基本構造


バッテリー電圧とセル数

通常普通乗用車で使用されているカーバッテリーは公称電圧12Vのものが使用されており、バイクでは6Vの場合も有り、トラックでは24Vが主流として使用されています。このような電圧の違いには「セル」数の違いがあります。

12Vのバッテリーを例にとって見ると開栓式の液補充が必要なバッテリーには6つ液補充フタが存在するのは知っているかと思います。その1つの部屋の単位をセルと呼び、12Vであれば6セル、24Vであれば12セルを持つバッテリーと言うことになります。

鉛蓄電池は1セル当り2.1Vの起電力がありますので自動車バッテリーは6セルで公称12Vになっているわけです。ハイブリッドカーのハイブリッドバッテリーでは二百数十Vの電圧を要するため100以上のセルを持っているバッテリーを使用しています。

■バッテリーを構成している部品と役割


まずバッテリーの外殻の電槽の上に上フタ、密閉式であれば二重構造になっていたりします。それぞれ6セルに分けられた内部は正極板、負極板、セパレーター、グラスファイバーマット、電解液である希硫酸によって1セルが構成されています。

バッテリーの陽極板

陽極板はペースト状になった鉛が格子によって脱落しないように囲われています。陽極には二酸化鉛ペーストが使用されており多孔性金属で電解液の希硫酸が自由に拡散と浸透を繰り返すことが出来るようになっています。ただ特性上結合が弱く格子から脱落して寿命が尽きる原因のひとつとなります。

脱落しやすい性質を改善する為近年の自動車バッテリーはカルシウムなどの金属類が添加されており強度を補っています。またカルシウム混合鉛は充放電の化学反応時に液減りが少ないという特性も備えています。

バッテリーの負極板

負極は海綿状鉛で多孔性ですが結合力が強い為、陽極の二酸化鉛のように反応の繰り返しによって格子から劣化脱落することは無いのですが、充放電の反応時に付着する結晶が極板を覆ってしまい本来多孔性で電解液が行き渡るはずの機能が低下し寿命の原因の1つとなります。最たる状態がサルフェーションと呼ばれる状態です。

サルフェーションの結晶は自己分解できない為、極板が硫酸と反応できなくなり起電することが出来なくなります。内部的なことを説明すると異常のようなことですが、単純にバッテリーの寿命、バッテリー上がりの状態を指します。

陽極と同様に近年ではカルシウムなどの金属が添加されたカルシウムバッテリーが主流になっています。負極は元々陽極と異なり強度はありますがカルシウムを添加することによって液減り特性を少なくし、バッテリーの過熱爆発の危険性などを低めています。

セパレーター及びグラスファイバーマット

セパレーターは陽極と負極がショートしない為に絶縁体で無ければなりませんので、通電しない物質である樹脂とグラスファイバーなどを使用しています。ただし電解液が負極と陽極間を自由に出入りできる構造でなければならないためメッシュ構造などを採用し、なおかつ強度を保っています。

電解液(バッテリー液)

一般的に比重1.280の希硫酸が使用されており不純物が含まれていないことが条件です。ですから補充時に入れる水も当然不純物を含んでいないことが条件ですので一般的には蒸留水を補充します。

水道水はカルキやカルシウムなどのミネラルを含んでいるため電極に不純物が付着し充放電反応が鈍くなりバッテリー寿命を縮める原因となります。

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